現地の書店情報に飢えているあなたへ送る第1回・中国現地書店レポート【北京編】王府井書店 その2
引き続き、私の主観と好みを思い切り反映したレポートです。
私が愛してやまない毕淑敏の作品は、いつ、どの書店を訪れても、平積みコーナーにも棚にも目立つように陳列されています。彼女は小説も散文も書きますが、王府井書店では散文を強調して陳列している印象を受けました。
散文コーナー。
彼女の小説は多くなく、全て読んでしまったと思っていたのですが、まだ未読の作品を見つけました。こちらも電子書籍はないため、紙の本を購入しました。
香港・台湾作家の作品コーナーもありました。しかも上段は私が1冊で大好きになった吴淡如の作品です。これは買わないわけにはいきません。
良く見えるようにもう1枚。
厳選し、《最努力的时候运气最好》を購入しました。この作家さんの作品は中国Amazonではあまりないようでした。
以前読んだ作品名は《那年我所喜欢的男孩》というエッセイ集です。その中で著者が書くことへの想いを綴った以下の文に魅了されました。
“如果你朝朝暮暮地做一件事,做了那么多年,仍然喜欢(虽然也常有一些想撞墙或丢笔的时候),可是如果不做,对它的思念就会让自己焦躁不安,那么,就是爱了吧。 很爱一件事,就算写几行也行”。
この作家さんの文章はかなり易しい方に分類されます。原書初めての方に自信を持ってお勧めできます。
日本語作品の翻訳本も平積みされていました。人気は東野圭吾、村上春樹という印象でしたが、伊坂幸太郎の本もあるのですね!(写真がぼやけてしまいました)。
「八日目の蝉」も。
奥から村上春樹、東野圭吾、手前の棚上段は川端康成ですね。写真見えづらいですね💦
この棚で「おっ」と思ったのが「風立ちぬ」でした。
日本の小説はほとんど読まないのですが、これだけ翻訳本が陳列されているのを見て、日本の作品ももっと読まないとなあと思いました。夫が伊坂幸太郎が大好きで、家にはこの作家さんの小説がたくさんあります。伊坂幸太郎から読もうかな(^^)
どの書店へ行っても必ずある茅盾文学奖のコーナーです。
<上段>
<下段>
平積みコーナーまでありました。
私が読んだ茅盾文学奖は、《一句顶一万句》,《暗算》,《尘埃落定》と少ないですが、どれも面白かったです。読んでいる途中に中だるみすることもなく、読みづらさを感じることもなく、まさに外れのない作品でした。この中で1冊選ぶとすれば、《一句顶一万句》です。生きる上でどの価値観を最も大切にしたいのか?という問いに対する答えを強烈なメッセージとして私は受け取りました(こっそり中国語版『翼』(白石一文さん)だと思っています)。
つづく
詳細なレポートありがとうございました。
本屋をじっくり見て回るのはとても楽しいですね。
是非、華北、華東、華南、華中、西北、西南、東北と八大地域を制覇ください。(^-^)/
私も中国の本屋に行きたくなってきました。
壮大な計画ですね!北京だけでもまだまだ見たい本屋さんがありました。北京大学付近にも本屋さんがたくさんあるみたいです。
本屋巡りは楽しいですね。毎月いけたらとても幸せです(o^^o)